オートレースのルールを簡単に解説!初心者向けにわかりやすく説明

オートレースのルールを簡単に解説!初心者向けにわかりやすく説明

オートレースには様々なルールがあります。ここでは、オートレースを見る人、賭ける人が知っておきたいルールについて、詳しく解説しました。

目次

オートレースのルール(レース編)

オートレースのレースに関するルールを、下記項目に分けて解説します。

それぞれ詳しく解説します。

レースの種類

オートレースには、ハンデレース」と「オープンレース」の2種類があります。レースの種類によって、選手のスタート位置が変わります。

ハンデレース

選手のスタート位置が異なるハンデレース
選手のスタート位置が異なるハンデレース

ハンデレースとは、選手のスタート位置が異なるレースです。S級、A級ランクの選手、直近の成績が良い選手などは、ハンデを背負い、他の選手よりも後ろの位置からスタートします。

オートレースのレースのうち、ほとんどがこのハンデレースです。ハンデは10メートル間隔で設定され、最も重いハンデを背負う場合には、先頭の選手よりも110メートル後ろからスタートすることになります。

ハンデが設定されるのは、公営競技の中でオートレースだけです。そのため、ハンデレースの開催は、オートレースの醍醐味の一つと言っても良いでしょう。

オープンレース

選手が全員同じ位置からスタートするオープンレース
選手が全員同じ位置からスタートするオープンレース

オープンレースとは、選手が全員同じ位置からスタートするレースです。例えば日本選手権は、すべてのレースがオープンレースとなります。

また各大会の優勝戦も、ハンデ無しのオープンレースとなることが一般的です。

ハンデ無しのオープンレース
川口オートレース SG日本選手権オートレース 出走表

オープンレースには、0mオープンレースと、10mオープンレースの2種類があります。10mオープンレースでは、全員が通常よりも10メートル後ろからスタートするものです。この場合、スタートラインの傾斜の関係で、外枠の選手(7枠や8枠の選手)は、実質的にハンデを背負っていることになります。

レースの大まかな流れ

オートレースのレースにおける大まかな流れは下記の通りです。

  1. 選手紹介
  2. 試走
  3. スタート

まず、前のレースが終わると選手紹介があり、選手がコースを1周します。この時、誘導車が先導しています。

そのままの流れでスタート位置につき、「試走」が行われます。試走は1周500メートルのコースを全力で一周回するというものです。大体、レース開始の30分前頃に選手紹介と試走が行われます。

試走はレースの約30分前に行われ(ひとつ前のレースがゴールした直後)、全力で走る1周(500m)を計測します。

オッズパーク

試走のタイムや順位自体は、車券には関係ありません。しかし試走のタイムは、当日のその選手の調子やコンディションを表します。そのため、これから車券を買う人にとって、予想の大きな参考材料となります。

そして試走の後、数十分ほど経過すると、レースが開始します。スタートの合図は、大時計が12時を指したタイミングです。

大時計(発走合図機)の針が12時を指したら、一斉にスタート。

Autorace.jp

この瞬間、全選手が一斉にスタートして、白熱のレースが展開されます。なお、発走合図機が壊れている場合などは、手旗によって手動でスタートの合図を出すこともあります。

基本ルール

続いて、オートレースのレース全体にかかわる基本的なルールを解説します。

出走数は8台

1回のレースで出走する台数は最大で8台です。

出走数は8台

しかし、選手の欠場などがあると、7台や6台しか出走しないこともあります。

1周500メートルのコースを6周して競走

どのレース場も1周の長さは500メートルです。直線部は片側87メートル、コーナーは片側163メートルとなっています。

1回のレースでは、このコースを6周回、さらに追加で100メートル(スタート位置からゴール位置までの距離)を走ります。つまり、トータルの走行距離は3100メートルです。

なお、GⅠとGⅡの優勝戦とSGの準決勝は8周回(4100メートル)、SGの決勝は10周回(5100メートル)というように、大きなレースになると走行距離が長くなります。

一般レースは6周回(3100 m)、GI・GIIは優勝戦が8周回(4100 m)。SGは準決勝戦が8周回、優勝戦が10周回(5100 m)で行われる。

Wikipedia

オートレース専用のバイクを使用

オートレースでは、オートレース専用のバイク(競走車)を使います。

オートレース専用のバイク(競走車)
引用元:競走車の特徴と性能

競走車は、一般的なオートバイとは特徴が違います。

  • ブレーキがない
  • ハンドルの高さが左右で違う(左ハンドルが高い)
  • 計器類がない
  • ダイヤモンド型フレームを搭載
  • 断面が三角形のタイヤ
  • 排気量600ccもしくは500cc

オートレースの競走車で使われるエンジンは、すべてスズキ製(SEAR)です。

選手は順位によってランク付けされている

オートレーサーは、6か月間の競走成績によって、ランク付けされています。そのランク付けのうち、1~48位はS級、49位~280位はA級、281位以下はB級と分類されます。

オートレーサーのランク
引用元:Autorace.jp

例えば全体で94位の選手は、A級の中で46位なので、出走表には「A-46」と記載されます。

A級の中で46位なので出走表には「A-46」と記載

このランクは、主にハンデレースにおけるハンデの重さに関わります。またSGレースは、S級選手しか出場できません。グレードの高いレースは賞金額も大きいため、少しでもランクを高めることは、オートレーサーの大きなモチベーションになっています。

新人選手は2級車、2年目以降の選手は1級車に乗る

オートレースの競走車には、2級車と1級車の2種類があります。大きな違いは排気量で、2級車は500cc、1級車は600ccです。

2級車はデビューしたばかりの新人選手が、1級車は2年目以降の選手が乗ります。排気量が大きい分、1級車の方が高性能なので、同じレースで走る場合は1級車の方が上位になりやすいのが特徴です。

しかし、絶対に1級車が勝つわけではなく、2級車に乗った新人選手が下剋上を起こす事例も見られます。

レース前のルール

次はレース前に行われる「試走」に関してのルールを紹介します。

前レースの終了後に試走が行われる

試走は、前のレースが終わった後すぐに行われます。基本的には本レースが始まる20~30分前くらいです。

試走が終わった後、試走タイムを見て多くの人が投票します。そのため、試走前後では、オッズが大きく変動する可能性もあります。

試走で手抜きをするのはNG

試走は単なるウォーミングアップやエンジンのお披露目会ではありません。選手は試走でも手抜きは許されず、本番レースと同様に全力疾走する必要があります。

試走で手抜きをした場合は罰則の対象です。いずれも、レースで3着以内になった選手のみが対象となります。

罰則名内容
タイムアップ走路状況の変化など、正当な理由がないにも関わらず競走タイムが試走タイムより良い場合は罰則の対象
試走戒告雨天など走路状況の変化や正当な理由がないにもかかわらず、試走タイムが競走タイムと比較して0.02秒/100m以内だった場合に罰則の対象(直近6回の出場で2回戒告を受けると罰則対象)

試走を本気で走る必要があるのは、試走のタイムが予想の参考材料になるためです。試走のタイムが小さいと、それだけエンジンの調子が良いことを意味します。つまり、上位になる可能性が高いということです。

多くの人は、試走のタイムとハンデの距離を総合的に考慮して、最終的に投票内容を決めています。例えば、重いハンデを負っていても、試走タイムが速ければ、3着以内に入る可能性があると判断して、買い目に含めるというイメージです。

試走で手を抜いたら、当然その選手が関わる車券のオッズは高くなります。そして本番で本気を出して上位になった場合、投票していた人は高配当を手にできるでしょう。ただ、これは八百長にも近い行為です。

八百長は公営競技であるオートレースでは、当然認められていません。八百長を防ぐ目的もあり、試走でも全力疾走が求められます。

スタート時のルール

レースのスタートにおけるルールや反則を紹介します。

オープンレースは全員が一直線に並んでスタート

全員が一直線に並んでスタート
全員が一直線に並んでスタート

オープンレースでは、全選手が横一線に並んでスタートします。

ハンデレースは選手の実力に応じてスタート位置が異なる

選手の実力に応じてスタート位置が異なる
選手の実力に応じてスタート位置が異なる

ハンデレースでは、選手の実力や直近の成績などに応じて、ハンデが設定されます。後方からスタートする選手は一見不利に見えますが、それだけ実力がある選手ということです。

各選手がどれだけのハンデを負っているかは、出走表から確認できます。

出走表のハンデの項目

スタート時の反則一覧

スタート時にも様々な罰則があります。

  • フライング
  • 後方スタート
  • スタート戒告
  • 出残り

フライングとは、発走合図が出るよりも前にスタートすることです。フライングがあると、大時計の赤ランプが点滅してます。

1回目のフライングは、即時失格とならずそのまま再発走となります。ただ、フライングした選手はそのレース(予選・準決勝)で1着を取っても、優勝戦に出走する資格を失います。

予選・準決勝戦でフライングをしても1着は有効ですが、優勝戦へ出走する資格(勝ち上がりの権利)を失います(失権)。

ウィンチケット

同じ選手が2回目のフライングをすると、その時点で失格です。また同じレースで合計4回のフライングがあった場合、レース自体が不成立となります。

後方スタートとスタート戒告は、どちらも発走補助ラインにタイヤが接地していないことが対象となる反則です。補助ラインより下がっていると、その分加速しやすくなるため、反則行為とされています。

出残りは、フライングの逆で、スタート合図があったのにスタートしないことです。出残りをした選手は勝ち上がる権利を失います。

レース中のルール

オートレースのレース中にも、様々なルール(反則)があります。

走行していい範囲は決まっている(内線・外線突破)

オートレースのコースには、白線が引いてあります。

オートレースのコースの白線
引用元:オッズパーク

レース中に走行して良いのは、この白線の間だけです。白線を超えて走行した場合は「内線突破」「外線突破」として、反則の対象となります。内線突破も外線突破も、違反した場合は失格です。

反則失格となる反則妨害の一覧

内線突破・外線突破のほかにも、失格となる反則行為はあります。

行為内容
押圧併走状態の競走車の一方が内(外)側によって相手の競走車の進路を狭めること
衝突他の選手の競走車又は身体に接触し衝突を与えること
斜行急激に斜めに進路を変更して後方の選手の進路と交差すること

ただ、上記の行為はすべて即失格となるわけではありません。上記の行為を通じて、競走に重大な支障をきたしたと見なされた場合に、失格となります。

反則失格に該当しない行為は「競走戒告」

押圧、衝突、斜行による妨害が軽微で、反則失格とならない場合でも、「競走戒告」が与えらえます。競走戒告は、直近6回の出場レースの中で2回以上受けた場合、罰則の対象となります。

追い抜きは外側からが基本

オートレースで前を走る選手を抜く場合は、外側からが基本です。

反則行為ではありませんが、追い抜きにもルールがあります。オートレースでは、外側から追い抜くことが基本です。

ウィンチケット

内側から追い抜いても、反則ではありません。ただ、基本的に前を走る選手は内側のコースを取っていることが多いので、そこを内側から抜こうとすると、内線突破の反則を受ける可能性があります。

実際のレース映像を見ても、多くのケースで外側から追い抜いています。

オートレースのルール(車券購入編)

次は、オートレースの車券購入に関するルールを紹介します。

レース2分前が締め切り

オートレースの車券は、レースが発走する2分前まで発売されています。

オートレースの車券発売締め切り時間

発売開始は、出場選手が確定してからです。基本的には、前日の夜頃から発売されています。

賭け式一覧

オートレースには、全部で8種類の賭け式があります。

賭け式概要
単勝1着の選手を予想
複勝3着以内に入る選手を1人予想
ワイド3着以内に入る選手を2人予想
2連複2着以内に入る選手を2人予想
2連単1着と2着になる選手を順位も含めて正確に予想
3連複3着以内に入る選手を3人予想
3連単1着と2着と3着になる選手を順位も含めて正確に予想
重勝式複数のレースの結果を同時に予想

それぞれの賭け式について、詳しく解説します。各項目で紹介している組み合わせ数と的中率は、すべて8車立てのレースを想定したものです。

単勝

オートレースの単勝は、1着の選手を予想する賭け式です。

組み合わせは8通り、的中率は1/8です。

複勝

オートレースの複勝は、3着以内に入る選手を予想する賭け式です。選んだ選手が1着でも、2着でも、3着でも、同額の払戻金をもらえます。オートレースでは、最もリスクの低い賭け式です。

しかし、複勝を買える場所は限られています。各レース場とAutorace.jpでは買えますが、その他のネット投票サイトでは買えません

Autorace.jpの投票画面
Autorace.jpの投票画面
複勝を購入できないネット投票サイト
複勝を購入できないネット投票サイト

組み合わせは8通り、的中率は3/8です。

なお、出走車数が7車以下だと、複勝は2着以内に入る選手を予想します。

ワイド

オートレースのワイドは、3着以内に入る選手を2人予想する賭け式です。例えば、1着1番車、2着2番車、3着3番車という結果だった場合、ワイドは以下3つの買い方が的中扱いになります。

  • 1番車と2番車
  • 2番車と3番車
  • 1番車と3番車

選んだ2車が3着以内であれば、その中の順位は問われません。多くのネット投票サイトでは複勝を買えない分、ワイドが最も難易度が低い賭け式となります。

組み合わせは28通り、的中率は3/28です。

2連複

オートレースの2連複は、2着以内に入る選手を2人予想する賭け式です。正確な順位を予想する必要はありません。

組み合わせは28通り、的中率は1/28です。

2連単

オートレースの2連単は、1着と2着になる選手を、順位も含めて正確に予想する賭け式です。オートレースの中では、やや難易度が高めの賭け式と言えます。

組み合わせは56通り、的中率は1/56です。

3連複

オートレースの3連複は、3着以内に入る選手を3人予想する賭け式です。正確な順位を予想する必要はありません。

組み合わせは56通り、的中率は1/56です。

3連単

オートレースの3連単は、1着と2着と3着になる選手を、順位も含めて正確に予想する賭け式です。オートレースの中では、最も難易度が高くなります。その分、的中時のオッズは高く、1番人気でも10倍以上のオッズになることが一般的です。

1番人気でも10倍以上のオッズになる
1番人気でも10倍以上のオッズになる

組み合わせは336通り、的中率は1/336です。

重勝式車券

オートレースの重勝式車券とは、複数のレースで同時に予想する賭け式です。

重勝式車券特徴買えるサイト
Autorace TWO対象2レースで2連複を予想AutoRace.jp
Autorace Three対象3レースで2連複を予想AutoRace.jp
Autorace Four対象4レースで2連複を予想AutoRace.jp
モトロトBIG対象4レースで2連複を予想オッズパーク
モトロトmini後半5レースで1着を予想オッズパーク
モトロト7後半7レースで1着を予想オッズパーク
当たるんですすべてコンピュータがランダムで数字を抽選し、その数字が対象レースですべて1着となれば的中チャリロト、当たるんです公式

重勝式車券を買えるのは、AutoRace.jpオッズパークチャリロトなど一部のネット投票サイトに限られています。重勝式車券は、1回当たれば一気に高額の払戻しを得られるのが大きな特徴です。

スタートできなかった場合(欠車の場合)は賭け金額を返金

体調不良などによる欠車、2回以上のフライングによる失格など、選手がスタートできなかった場合、その選手を買い目に含めた車券は不成立となり、賭け金額が返金されます。

失格となった場合は当該選手に関する車券はすべて返還されます。

ウィンチケット

発走後の反則は返金対象外

レース中に反則を受けて失格となった選手がいた場合、その選手を買い目に含んだ車券は返金対象外です。通常のハズレ車券として扱われます。

レース中に選手が失格または競走棄権(落車棄権、事故棄権)となった場合、投票金額の返還はありません。

ウィンチケット

実力がある選手でも、過去に反則による失格回数が多い場合などは、買い目に含めるべきか慎重に考える必要があります。

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