公営ギャンブルは一攫千金を狙える可能性がある反面、必ず負けるともいわれています。ここでは、公営ギャンブルが本当に必ず負けるのか、勝っている事例はないのかを詳しく解説しました。
公営ギャンブルは理論上は必ず負ける
結論から言えば、理論上は公営ギャンブルは必ず負けます。
ただこれは、「全員が負ける」ということではなく、「全員の投票金額の合計が、必ず払戻し金額の合計より大きくなる」という意味です。
そのため、ごく一部ですが公営ギャンブルで勝っている人もいます。ただ、一般的な傾向で見れば、公営ギャンブルは負ける人が多いです。

法律で定める還元率が100%未満のため
公営ギャンブルが必ず負けると言える理由は、還元率です。
還元率とは、投票した金額に対して何円が払い戻されるのかを示す指標です。
還元率の対義語は「控除率」で、これは投票した金額のうち運営側の取り分となる割合です。
各公営ギャンブルの還元率と控除率は、法律によって以下の通り定められています。
| 公営ギャンブル | 還元率 | 控除率 | 根拠法 |
|---|---|---|---|
| 競馬 | 70~80% | 20~30% | 競馬法 |
| 競輪 | 75% | 25% | 自転車競技法 |
| オートレース | 70% | 30% | 小型自動車競走法 |
| ボートレース | 75% | 25% | モーターボート競走法 |
| 宝くじ | 50%弱 | 50%強 | 当せん金付証票法 |
還元率が100%を超えることはありません。還元率100%以上とは、投票金額以上に払戻しを行うという意味になるため、運営側は赤字となってしまいます。

払戻金額が全ユーザーの投票総額を上回ることはない
ユーザーへの払戻金額は、「投票金額×還元率」となります。例えば、ボートレースの還元率は75%です。

ボートレースで100人の人が同じレースで10,000円ずつ投票した場合、合計投票金額は1,000,000円となります。このうち、当選者の払戻金になるのが750,000円(=1,000,000円×還元率75%)です。
日本の公営ギャンブルでは「パリミチュエル方式」が採用されていて、各賭け式のオッズは払戻金額が還元率に合うように調整されます。
パリミュチュエル方式では、まず販売所において自分の予想となる券を購入。この時点において配当はまだ確定していない。そして購入額を全てプールする。その後、レースや抽選を行い当選の番号と当選者が確定する。この時点でプールした金額から、主催者収入として所定の割合(控除率)が差し引かれて運営費などの経費に充てられ、残りを当選者で分配する。
Wikipedia
上記のケースで、仮に100人が全員的中したとしても、7,500円しか払戻しがないため、2,500円は負けることになります。
的中者が1人だけで、残る99人は全員外れということもあるかもしれません。その場合、1人は750,000円を得られますが、それ以外の人は払戻し0円です。
公営ギャンブルでは、還元率が100%を下回っている以上、全員が負けることはあっても、全員が勝つことはあり得ないのです。
公営ギャンブルで借金地獄に陥っている人なども多い
公営ギャンブルは負ける可能性が高いのですが、勝った時の快感から止められず、気づけば負け続けて大きな借金を抱える人もいます。
例えば、お笑い芸人の霜降り明星粗品さんは、ギャンブルで億単位の借金を作っていることで有名です。
粗品によれば、借金はすでに1億円。先日の動画では、所属の吉本興業に頼み込んでどうにか1000万円借りられたものの、その金をギャンブルで散財してしまったことを告白。
Yahooニュース
芸人の場合はネタとして昇華できますが、一般人だとそうはいきません。
中にはギャンブル依存症や借金地獄に陥り、仕事や家族まで失ってしまう人もいます。
公営ギャンブルものめりこみすぎると、どんどん負けが膨らみ、人生が破滅するリスクもある点は、しっかりと理解しておく必要があります。
公営ギャンブルで勝つことはできるのか?
公営ギャンブルは絶対に負けるというわけではありません。実際に公営ギャンブルで勝っている人もいます。
公営ギャンブルで勝つために、心がけておくべきポイントをまとめました。
- 1レース単位、1日単位などで見れば十分に勝てる可能性がある
- 長期的に見ると負ける可能性が高いため、勝っている時に止めることが大切
- ポイント還元狙い・キャンペーン狙いの人は、必然的に投票金額が大きくなり負けやすいため注意
それぞれ詳しく解説します。

1レース単位、1日単位などで見れば十分に勝てる可能性がある
1回のレースや1日だけの期間で見ると、十分に勝つことはできます。
危ねぇ🦦レースリアルタイムで見れず今ひやひやしながらリプレイ見たら当たってやした🙏🙏
— DADDY Z (@tatatauo09) October 17, 2025
競艇場巡り開始前夜から収支がめちゃマイナスになるところでした👺
高憧四季選手 本当にありがとう🙏🙏
こんちゃんとアフロには内緒でこっそりボート頑張りました🌝
このポストでバレるのでご飯奢ります🦦 pic.twitter.com/y4h5NKHrrW
実際に私自身も、1日単位で見れば公営ギャンブルで利益を出していたことがありました。
そのため「公営ギャンブルで必ず負ける」という認識は間違いです。予想が当たれば勝てますし、それが高オッズならば大きく勝てる可能性もあります。

長期的に見ると負ける可能性が高いため、勝っている時に止めることが大切
公営ギャンブルは、勝っている人も負けている人も、長い目で見ると還元率通りの結果に落ち着く可能性が高いです。つまり、長期的に見ると大体投票した金額の25%~30%くらいは失っています。
例えば、各サイトのAI予想などは多くのレースでの投票を対象としていますが、その結果(回収率)を見ると、やはり法律で定める還元率に近い数値になっていることが多いです。



そのため、目の前の投票で勝てたとしても、それが毎回続くことはあり得ません。
長く投票を続けていると、やがて利益はなくなり、損失に転じる可能性が高いことを認識し、勝っている時に止めることが重要となります。
おすすめの作戦としては、的中率と回収率がバランスよく高いウィンチケットなどの優秀なAI予想を参考にして、勝った段階でやめる、または手堅いレースにしか賭けないといった作戦です。

1,000円分もらえるキャンペーン中

ポイント還元狙い・キャンペーン狙いの人は、必然的に投票金額が大きくなり負けやすいため注意
最近は公営ギャンブルのネット投票サイトが多く、各サイトで投票時のポイント還元や、投票を通じて参加できるキャンペーンなどがあります。ポイント還元やキャンペーンは、確かにお得な制度です。


しかし、多くの場合「入金(チャージ)や投票をしなければ参加できない」という点には注意が必要です。ポイント還元やキャンペーン当選のために、投票金額が大きく膨らむ可能性もあります。
例えば30,000円投票して5,000円の賞金がもらえるキャンペーンがあるとします。30,000円投票した時の払戻金が25,001円以上あればトータルでプラスですが、25,000円以下の払戻金しか得られなかったら、キャンペーンに参加しただけ損です。
公営ギャンブルは、投票金額が大きくなったり、投票回数が多くなったりすると、負けやすいです。
そのため、ポイント還元狙いの投票やキャンペーン狙いの投票は、お得に見えて実は負ける要因になっていることも考えられます。
活況が続く公営ギャンブルで、インターネットで賭ければ賭けるほどポイントやマイルがたまる「ポイ活」サービスを公営5競技すべてが導入している。ギャンブル依存症に詳しい専門家は「のめり込みを奨励している」と懸念、規制を訴えている。
東京新聞デジタル
公営ギャンブルのポイント還元制度については、上記の通り専門家も、ギャンブル依存症に繋がる可能性があるとして懸念しているため注意が必要です。




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