オートレースのバイクにはブレーキがありません。ここでは、オートレースのバイクにブレーキがない理由、ブレーキがないのにどうやってバイクが止まるのかという点を詳しく解説します。
オートレースのバイクにブレーキがない理由

オートレースのバイクにブレーキがない理由は、以下の2つです。
それぞれ詳しく解説します。
レース中の大事故を未然に防ぐため
オートレースのバイクにブレーキがない最も大きな理由は、レース中の大事故を未然に防ぐためです。オートレースのレースは、平均時速100㎞、最高時速150kmという非常に速いスピードで繰り広げられます。

もし、前を走る車がブレーキをかけて減速すると、後続車を巻き込んで追突事故や多重事故などの大きな事故につながるというのは、想像しやすいでしょう。事故が起これば選手が大けがを負ったり、最悪の場合は命を落としたりする危険もあります。
一見するとブレーキがないことは危険性が高いようにも感じますが、実は安全面に配慮してブレーキ非搭載のバイクとなっているのです。
ブレーキがないと止まれないと思われがちですが、逆にブレーキを搭載しているとレース中に急な減速によって大事故につながる可能性があるため、ブレーキを装着していません。
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ブレーキがない分、強力なエンジンブレーキが搭載されている
オートレースのバイクは、エンジンブレーキが強力です。ブレーキ機能がない分、アクセルをかけていない時は強力なエンジンブレーキが働きます。
いくらエンジンブレーキが強力でも、急ブレーキのようにいきなり止まることはありません。そのため、万が一レース中に減速するためにエンジンブレーキをかけても、後続車を巻き込む事故が起こる可能性はゼロに近いと言えます。
オートレースのバイクはどうやって止まるのか?
オートレースのバイクはどのようにして止まるのか、詳しく解説します。参考までに、実際のレース終了後の映像を見ると分かりやすいので紹介します。
5:52あたりで、選手がゴールして減速します。ゴール後、1周もしないくらいでほぼ止まるのが一般的です。この動画の場合、選手が勝利のアピールのためにバイクの上に立っていますが、立っても安全なくらいまでスピードが落ちていることが分かります。
ゴール後はスロットルを戻してエンジンブレーキをかけて減速する
オートレースのレースでは、選手がゴールした後にスロットルを戻して減速します。スロットルとは、エンジンの出力をコントロールする装置であり、バイクを乗る時に握るグリップのことです。
スロットルを戻すことでエンジンブレーキが利き、一気にトップスピードから減速します。実際のレース映像を見ても、ゴール後はエンジンの音が徐々に小さくなっていくことが分かるでしょう。
十分に減速したら選手自身が地面に足を付けてバイクを停止させる
バイクが十分に減速したタイミングで、選手は自ら足を地面に付けます。大体10km/時くらいまで減速するようです。
そして最後は、レーサー自身が足でバイクを停止させます。
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