オートレースのバイクは購入から、メンテナンスまで高額の費用がかかります。ここでは、オートレースのバイクの値段、かかる費用の相場を詳しく解説しました。
オートレースバイクの値段
オートレースのバイクの値段について、購入時にかかる金額、部品ごとの金額、整備費用などに分けて解説します。
車両代の費用相場は150~200万円
オートレースバイクの費用相場は150~200万円程度です。これは、エンジン、タイヤ、フレーム、ハンドルなどがすべて一式揃っており、すぐに走れる状態のバイクを想定しています。
オートレースのバイクはエンジン・タイヤ・フレーム・ハンドルなどのさまざまな部品で構成されていますが、すべての部品が搭載されてすぐに走れる状態の完成品のバイクの値段は約200万円。
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市場で流通している一般的なオートバイと比較すると、かなり高額です。例えばオートレースバイクと同じ排気量600ccのバイクとして、ホンダのCBR600RRの新車価格を見ると160万円程度です。
オートレースバイクはブレーキがなかったり、計器類がなかったりするなど、通常のオートバイに比べてシンプルな設計になっていますが、それでも金額はかなり高額となっています。
中古の費用相場は40万円(個人購入可能)
ヤフオクなどでは、個人でも中古のオートレースバイクを買えます。本記事執筆時点での相場を調べてみると、出品額の相場は40万円程度のようです。
ちなみに、通常のオートバイの中古価格を調べてみると、100万円程度の値段設定になっているものも多く見られます。つまり、オートレースバイクは新品だと高額であるものの、中古になると値段がかなり下がるのが特徴です。
これは、オートレースバイクを個人で買っても公道を走れない(道路運送車両の保安基準を満たしていない)ことが大きな要因でしょう。中古のオートレースバイクは鑑賞用アイテムのような役割しか果たさないため、需要は少なく、その分金額が下がっています。
エンジンだけでも約120万円がかかる
オートレースバイクのうち、最も費用がかかる部品はエンジンです。オートレースバイクではスズキ製のSEAR(セア)というエンジンを使っていますが、これが120万円程度かかると言われています。
エンジン単体の値段もかなり高額。オートレースのバイクにはセアと呼ばれる『AR600』・『AR500』というエンジンがあり、エンジンだけでも約120万円します。
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エンジンの費用だけでも、一般のオートバイなら買えるだけの費用がかかるということです。しかも、新品のエンジンは当たりハズレがあるため、万が一ハズレを買ってしまった場合に備えて、あらかじめ複数のエンジンを購入する選手もいます。
選手によっては2~3台買う人もいるようです。
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エンジンも当たり・ハズレがあると言うことですから、選手にとっては購入も大きな賭けですね。
レースに参加するためにはバイクが必須ですが、それだけでもかなり高額の費用が必要なことが分かるでしょう。
その他各部品の費用相場
オートレースバイクには、エンジン以外にも様々な部品が搭載されています。簡単に、各部品の費用相場を調べてみました。
部品 | 相場 |
---|---|
クランク (エンジンの部品) | 18万円 |
クランクケース | 31万円 |
シリンダー | 11万円 |
ヘッド | 21万円 |
キャブレター | 1.5万円 |
フレーム | 10万円 |
タイヤ | 1万円 |
もちろん、実際にかかる費用は各部品のスペックによっても異なります。ただ、総じて言えるのは、どの部品も安価ではないということです。
整備費用は年間500~600万円程度がかかる
オートレースバイクは、購入時だけではなく、その後の整備にも費用がかかります。例えば、タイヤは5レースに1本程度のペースで交換するのが望ましいと言われています。ほかにも、馬力が落ちてきたと感じた時は、エンジンの調整などが必要になるでしょう。
このような整備費用は、概算で年間500~600万円程度かかります。
バイクの値段は200万円ほどですが、整備費用に年間500万円~600万円かかってしまうため、1年でバイクの値段以上の維持費がかかってしまうのです。
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もちろん、整備をしなければ整備費用は浮きます。しかし、整備をせずに老朽化したバイクでは、レースでの好成績は期待できません。レースでの順位が低いと、必然的に賞金額は少なくなります。
つまり、レースで良い成績を残すため(オートレーサーとして賞金を稼ぐため)に、バイクの整備費用は必要経費なのです。
オートレースのバイク費用に関するよくある質問
オートレースのバイク費用に関して、よくある質問をまとめました。
それぞれ詳しく解説します。
オートレーサーはバイク費用だけで赤字になるのでは?
オートレース選手の平均年収は約1400万円なので、平均費用だけを見れば、赤字にはなりません。ただし、手取り金額は500万円弱となるので、額面の年収ほど豊かな生活はできないでしょう。
また、年収はあくまでも平均値です。実際には、レースで好成績を残して億単位の賞金を稼ぐ選手もいれば、レース成績が悪い選手は500万円以下しか稼げないこともあるでしょう。稼ぎが悪い選手の場合は、バイク費用だけで赤字になる可能性も十分にあります。
実際に、オートレーサーとしての収入だけでは生活ができず、アルバイトをしながら生計を立てている選手もいるようです。
新人のオートレーサーや活躍できていない選手は収入よりも経費が嵩張り、競技とアルバイトを掛け持ちすることもあるそうです。
スポスルマガジン
公道を走れる一般のバイクと比べて、オートレースのバイクは高額なの?
はい。オートレースバイクは、通常のオートバイと比べて高額です。
オートレースバイクはいかに高速で走り続けられるかが生命線であり、極限まで走行性能の高さを追及しています。そのため、記事中でも触れたように、特にエンジンに高い費用がかかります。
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