オートレースには「1級車」と「2級車」があります。ここでは、オートレースの1級車と2級車は何が違うのか、詳しく解説しました。
オートレースの1級車と2級車の違い一覧
オートレースの1級車と2級車の違いを表にまとめました。
バイクの種類 | 概要 |
---|---|
1級車 | 排気量600cc。 2年目以降の選手が使う。 グリップを開いたときの馬力があり、スピードが出やすいのが特徴。バイクの特性を生かし、コーナーではインコースを回る。 |
2級車 | 排気量500cc。 デビューしたばかりの新人選手が1年半使う。 グリップを開いたときの馬力が弱いので、スピードが出にくい。走る距離が長くなっても、アウトコースを回るのが最適解となる。 |
以下、各観点からそれぞれの違いを解説します。
排気量が違う
1級車と2級車の明確な違いは排気量です。1級車は600cc、2級車は500ccとなっています。
排気量とは、簡単に言えばエンジンの大きさです。つまり、1級車の方が2級車に比べて、エンジンが大きいと言えます。
使う選手が違う
2級車はデビューしてから1年半以内の新人選手が使います。1級車は、デビューから1年半以上が経過した新人以外の選手が使います。
選手が新人としてデビューしてから約1年半は、2級車での競走を強いられる。その後は1級車に乗り換えて、企画レースでもなければ1級車に乗り続けることになる。
オッズパーク オートレースコラム
なお、通常は1級車に乗る選手でも、企画レースなどでは2級車に乗ることもあります。
性能が違う
ざっくり言うと、1級車は2級車に比べて高性能です。これは、1級車の方が排気量が大きいことに理由があります。
同じ力でグリップを開いても、1級車の方がスピードが出ます。また、スタードダッシュも、2級車に比べて1級車の方が強いです。そのため、ハンデをもらっていた2級車が、スタート直後にすぐ後続の1級車に抜かれていることもあります。
メンテナンスしやすさが違う
バイクのメンテナンスコストや手間の大きさは、排気量と連動します。つまり、1級車は2級車に比べて、メンテナンスに手間がかかるのです。
2級車は1級車に比べるとメンテナンスが楽なので、学習や技術習得に時間を割けます。
走るコースが違う
一般的に1級車はインコースを、2級車はアウトコースを走ります。例えば下記のレースでは、最後尾からスタートした2級車の青山選手が、ずっとアウトコースを走っていました。
これは、明確にルールで決められているものではありません。それぞれのバイクの特性による違いです。
2級車がコーナーでインコースを回ろうとすると、コーナーの入り口で一旦グリップを絞り、その後グリップを開きなおす必要があります。しかし2級車はグリップを開いた時のスピードが出にくい分、トップスピードになるまで時間がかかります。
アウトコースを回る場合は、コーナリングの時にさほどグリップを絞る必要がありません。そのため、スピードを維持したままコーナーを回れます。つまり、2級車がタイムを速くするためには、コーナーでアウトコースを回るのが最適なのです。
一方で、1級車はグリップを開いた時の加速力があるので、コーナーではグリップを絞りつつインコースを回ります。
この特性の違いが、1級車はインコース、2級車はアウトコースを走るという違いを生み出しているのです。
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